武藤 隆 (37)
玉山 鉄二
正義感が強く熱い元刑事。妻と娘がいる。
一年前、親代わりにかわいがっていた妹を殺害されてしまうが、犯人は未成年者だったため、相応の罰を受けることなく社会復帰できることに。
そんな犯人を憎んだ武藤は、自らの手で殺そうと思いつめ、激しい雨の中…。
結局、犯人は自殺してしまったが、武藤は自分の中に人をも殺しかねない『獣』がいたことに恐怖し、その『獣』を封じ込めるために警察を辞め「復讐をしない」道を選んだ。
しかし一年後、生活のために探偵事務所で調査員をしていたところ警視庁人事課の環から、とある未成年者犯罪の捜査を手伝うよう依頼され再び犯罪捜査に身を置くことに。
環 敬吾 (47)
渡部 篤郎
警視庁人事二課に所属、優秀だが私生活も前歴も不明な謎の男。
部下の弱みや家族関係でさえも、利用できるものは徹底的に利用する。
国や社会を守り、結果的に多くの人間を守るためには、多少の犠牲が出ることを厭わない。だが、その冷徹さはすべて正論でもある。
鏑木 護 (42)
谷原 章介
捜査一課の刑事。表面上は前向きで明るい男。
武藤の先輩であり、刑事としても男としても、深い信頼と友情で結ばれている。
殺された武藤の妹は実は鏑木の恋人でもあり、鏑木も愛した女性を未成年に殺害された過去を持っていることになる。
しかし、鏑木は刑事の仕事に打ち込むことによってその過去を乗り越えようとしており、復讐心に苦しむ武藤を諌め、忘れろと説く。
武藤 真梨子
桜田 ひより
武藤の娘。中学2年生。
元々明るい性格で、父・武藤が警察官だった頃は、それを友達に自慢するような少女だった。
武藤が警察官をやめて以来、父親に対する尊敬の気持ちは消え、落胆して態度も反抗的に。
その落胆や反抗的な態度も武藤のことが大好きで心配だからこそだが、幼さゆえ武藤に対しては反発しかできず、付き合う友達も変化し、夜遊びが増える。
武藤 雅恵
鶴田 真由
武藤の妻。武藤がまだ学生だった頃知り合った。
武藤が妹を亡くしたことで深い悲しみの中にいることだけではなく、心に獣を飼っていることで苦しんでいることもよく理解している。
だからこそ、妻子ある身でありながら警察官をやめた武藤に対しても不満ひとつもらさず、生活を支え見守っている。
武藤が警察官をやめたことで反抗的になっている真梨子には手を焼いているが、夫の苦しみをまだ子供である娘に打ち明けるわけにもいかず、武藤と真梨子の間で悩んでいる。
酒井 信宏
古川 悦史
刑事部長。環に特命を下し、警察を辞めた者を捜査に当たらせているが、果たしてそれは本意なのか…
浜村 明彦
芹澤 名人
捜査一課長。熱い鏑木を上司として諫めてはいるが、内心では環のやり方に浜村自身不満を抱いている。
浜村 明彦
芹澤 名人
捜査一課長。熱い鏑木を上司として諫めてはいるが、内心では環のやり方に浜村自身不満を抱いている。
山名 隆行
悪人。金目当てで道典の息子・和樹を誘拐。
しかし、身代金1億円を手にしたにもかかわらず全てを燃やしてしまう。
1億円全てが偽札だったと供述しているが果たして…。
首に大きなやけどの跡があるのが特徴。
高梨 美和
絵本作家の夢を追いかける夫を献身的に支える妻。
幼いころ両親に捨てられ過去を持つ。
生活は決して楽ではないが、息子と夫の家族3人、
この幸せな生活を守っていきたいと強く願っている。
高梨 道典
絵本作家としての成功を夢見る青年。
ティッシュ配りのアルバイトで生計を立てる苦しい生活だが、
自費出版した絵本が出版社の目にとまり、作家デビューが現実味を帯びてきた。
5歳になる息子にも恵まれ、慎ましくも幸せな生活を送っていた。
父は、大企業フォルトの社長・高梨道治。
その強引なやり方に反発し、絶対に後は継ぎたくないと家を出たが…。
高梨 道治
大企業フォルトの社長で道典の父。
会社を一代で世界的な企業にのしあげたワンマン社長だが、
全ては会社のためだと、従業員からの信頼は厚い。
しかし、その剛腕に泣いたライバル企業も数多い。
絶対に後は継がないと家を出た息子を、何とか呼び戻そうと強引な手段に出るが…。
桜井 秀人
高梨道治社長付きの秘書。
道治とは、小さな町工場からスタートしたフォルト創業期からの付きあいで、
高梨道治という人物に人生を捧げる覚悟をしている。
小さい頃の道典を息子のように可愛がっていたこともあり、
今回の事件では、道典の気持ちも痛いほど感じている。
そんな中、社長のとある秘密を見つけてしまい…。
梶 伸介
山名の遊び仲間。
軽く流されやすい男で、山名に誘われ金目当てで誘拐に加担。
徐々に狭まる捜査網におびえるようになる。