ストーリー

story5

5.6O.A

 警察を辞めた父・武藤隆(玉山鉄二)に反発するあまり、家出をしてしまった娘・真梨子(桜田ひより)。深夜のライブハウスに入り浸るようになった真梨子に、ロックバンドグループ「ゼック」のリーダー格である長谷宏治(水野勝)が接近し、耳元でささやく。 「“おにぎり”食べない?」首筋のタトゥーが印象的なその男の言葉が破滅への誘惑であることに、真梨子はまだ気づいていなかった…。

 娘の真梨子を必死で探す武藤だが居場所が分からない。娘を監視しているのなら居場所を知っているはずと警視庁人事二課の環敬吾(渡部篤郎)を問い詰めるが、二度と娘に近づくなと言ったのは武藤の方だ、と環は取りあわない。「娘さんで手一杯なら他にやらせますが?」戸籍交換事件の捜査継続を挑発的に促す環の言葉に、歯を食いしばるしかない武藤。結局、娘の捜索願を警察に出して待つしかない現状に、焦りを募らせるばかりだった。

 さらに、武藤はパトロールを強化していながら殺害されてしまった吉住(大内田悠平)のことが頭から離れなかった。吉住は小沼(上杉柊平)と戸籍を交換していた。そこには仲介者が必ず存在していたはず。吉住の遺体には拷問された跡があった。一刻も早く仲介者を確保しないと命の危険がある…。

 その頃、不動産に勤める馬橋康雄(小松利昌)は恐怖におびえていた。「知ってるよ。あんたのしてること」職場にかかってきた謎の電話の主は、小沼の居場所と金を要求し、馬橋が会社のデータを悪用していると言いふらすと脅してきたのだ。脅迫者の要求に応じるために馬橋が動き出す。一方、別の方向からこの事件を追っていた鏑木護(谷原章介)は、この一件を武藤が調べていることを知る。裏では必ず環が糸を引いているに違いない…武藤の身を案じる鏑木はいら立ちを募らせる。

 「小沼を確保してください」環からの指示。武藤が暴き出した事件の全貌は驚くべきものだった。一方その頃、家出をしたままの真梨子は、浮気調査しかしていないと思っていた父・武藤が、再び警察の仕事を手伝っていることを知る。刑事の娘として、真梨子は、自分がしてしまったことの罪悪感に震えていた…。

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